テストステロンを増やすなら、筋トレ・食事・睡眠・体重の4つを整えるのが基本で、サプリは補助にとどまる。スクワットを週2〜3回、毎食タンパク質、7時間前後の睡眠。腹囲85cm未満も目安になる。
数か月続けても不調が改善しない場合は、男性更年期(LOH症候群)も考慮して医療機関を受診したい。増やすメリットと減少を放置するリスクもあわせて確認し、自分に合う対策を選んでいく。
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テストステロンを増やす5つの方法
テストステロンを増やすうえで基本となるのは、日常の生活習慣の見直しである。具体的には、次の5つの方法が挙げられる。
- 運動と筋トレ
- 食事と栄養の見直し
- 睡眠とストレス管理
- 適正体重の維持
- 医療機関の受診
いずれも特別な道具や費用を必要とせず、今日から取り組めるものが中心だ。目安をまとめると次のようになる。
| 取り組み | 具体的な目安 |
|---|---|
| 運動と筋トレ | スクワットなど大きな筋肉を使う種目を週2〜3回 |
| 食事と栄養 | 毎食タンパク質をとり、亜鉛・ビタミンD・脂質を欠かさない |
| 睡眠とストレス管理 | 7時間前後の睡眠。就寝・起床の時刻をそろえる |
| 適正体重の維持 | 腹囲85cm未満を目安に、内臓脂肪を減らす |
| 医療機関の受診 | 数か月続けても不調が改善しないとき |
運動と筋トレでテストステロンを増やす

筋肉に刺激を与える運動は、テストステロンの分泌を促すとされている。
とくに分泌を促しやすいのは、下半身や背中などの大きな筋肉を複数の関節と連動させて動かす種目だ。全身の筋肉の多くは下半身に集まっているため、スクワットやデッドリフトのような種目は効率よく筋肉を刺激できる。マシンよりも、自分でバランスを取りながら行うフリーウェイトのトレーニングが向いているとされる。
頻度は週2〜3回。無理のない範囲で続ける。運動習慣がない人は、自宅でのスクワット10回×2〜3セット程度から始めるとよい。
長時間の激しい持久系運動は、かえって身体的なストレスとなり、テストステロン値を下げる可能性が指摘されている。「やりすぎない」ことも、増やすための条件のうちだ。
※参考:相澤勝治「性ホルモンと骨格筋」体力科学65巻1号(2016年・日本体力医学会)
食事と栄養を見直す

タンパク質は、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などから、年齢や体格、活動量に応じた量をとる。体重1kgあたり1.0〜1.2g程度が目安として使われることもあるが、すべての人に共通するテストステロン対策量ではない。
亜鉛は牡蠣やレバー、赤身肉に、ビタミンDは鮭やサンマなどの魚類、きのこ類に多く含まれる。ビタミンDは日光を浴びることで体内でも作られるため、食事と日光浴を組み合わせると効率がよい。
| 栄養素 | 多く含む食品・目安 |
|---|---|
| タンパク質 | 肉・魚・卵・大豆製品 ※1日の目安は体重1kgあたり1.0〜1.2g程度 |
| 亜鉛 | 牡蠣・レバー・赤身肉 |
| ビタミンD | 鮭・サンマなどの魚類、きのこ類 ※日光浴でも体内で作られる |
テストステロンはコレステロールを材料につくられる。極端な低脂質食やエネルギー不足の状態は、材料不足を招きかねない。とはいえ、コレステロールを多くとれば値が増えるという話でもない。
反対に、次のような食べ方は避けたい。
- 極端な糖質制限や低脂質食など、特定の栄養素を大きく削る食べ方
- 加工食品や外食に偏り、主菜と野菜が足りていない食事
- 習慣的な多量の飲酒、とくに就寝前の飲酒
※参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
睡眠とストレス管理を徹底する
テストステロンは睡眠中に多く分泌されるため、睡眠不足は分泌量を下げる大きな要因となる。毎日7時間前後の睡眠時間を確保し、就寝・起床の時刻をそろえることが基本だ。就寝前のスマートフォンの使用や飲酒は睡眠の質を下げるため控えたい。
加えて、朝や日中に15〜30分ほど日光を浴びる習慣は、ビタミンDの生成と生活リズムの安定の両面で役立つ。
慢性的なストレスも分泌を妨げる。ストレス時に分泌されるコルチゾールというホルモンが、テストステロンの産生を抑えるとされている。趣味の時間を持つ、気の合う仲間と過ごすなど、自分なりの解消法を持っておきたい。
また、新しい趣味やスポーツに挑戦して達成感を味わうような適度な刺激のある生活も、分泌を後押しすると考えられている。
※参考:日本内分泌学会「男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)」
適正体重を維持する
お腹まわりの脂肪は、テストステロンにとって分が悪い。内臓脂肪が増えるとテストステロンが下がり、テストステロンが下がると脂肪がつきやすくなる。互いに引っ張り合う関係にある。
LOH症候群の診療の手引きでは、メタボリックシンドロームを構成する要素のうち、ウエスト周囲径がテストステロン値ともっとも強く関連する因子として挙げられている。体重計の数字より、腹囲のほうが実態を映すこともある。
目安は腹囲85cm未満。メタボリックシンドロームの診断基準に使われている数字で、BMIなら25未満が肥満でない範囲とされる。
ただし、極端な食事制限で一気に落とすやり方は勧められない。エネルギーが足りない状態は、ホルモンの材料不足を招く。減らすなら、筋トレと食事の見直しを組み合わせて、数か月かけて進めたい。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
※参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドローム」
医療機関を受診する
生活習慣を見直しても不調が続く場合や、症状がつらい場合は、医療機関の受診を検討してほしい。何科にかかればよいか迷うなら、ED治療は何科を受診?保険は使える?セルフ対策や薬について解説した記事が参考になる。
診断では、症状の有無と午前中に測定したテストステロン値を総合的に評価する。まず総テストステロンを測定し、必要に応じて遊離テストステロンやLH・FSHなどのホルモンも調べる。低値でも、ほかの病気や薬剤、肥満、睡眠障害の影響を含めて判断する。
なお、LOH症候群そのものは保険収載されていない。検査や治療が保険適用になるかどうかは、男子性腺機能不全などの診断や使用する薬剤の適応によって異なるため、費用は受診先で事前に確認しておこう。
代表的な治療がテストステロン補充療法だ。日本ではテストステロンエナント酸エステル(エナント酸テストステロン)の注射剤が使われており、症状の緩和が期待できる。
多血症などの副作用リスクがあるほか、前立腺がんやその疑いがある人には投与できない。外からテストステロンを補うと精巣への指令が抑えられて精子形成が低下することがあるため、将来子どもを望む男性には適さない場合もある。
受診先を選ぶときは、次の3つを見る。
クリニックを選ぶポイント1.受診前の検査と原因の見極め
症状を聞くだけですぐに薬を出すのではなく、午前中の採血でホルモン値を測り、ほかの病気や薬剤の影響と見極めてくれるかどうかが最初の確認点だ。治療前に前立腺の評価(PSA検査)や血液の状態を調べるかも見ておく。
クリニックを選ぶポイント2.丁寧なカウンセリング
治療の進め方に唯一の正解はなく、希望や症状を医師が正確に把握したうえで治療計画を立てる必要がある。妊娠の希望や持病、服用中の薬を確認してくれるか、副作用の説明が丁寧かどうかは、クリニックを見極める大切な基準だ。疑問や不安に納得できるまで答えてくれる相手を選びたい。
クリニックを選ぶポイント3.定期的なフォローアップ
テストステロン補充療法は、1回で完了する治療ではない。治療中もPSA、ヘモグロビン・ヘマトクリット、テストステロン値と症状を定期的に評価し、治療計画を調整してもらえる体制が望ましい。治療前検査と治療中のフォローアップの有無は、必ず確認しておく。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
※参考:PMDA「エナルモンデポー筋注(テストステロンエナント酸エステル)くすり情報」
※参考:厚生労働省「睡眠対策(健康づくりのための睡眠ガイド2023)」
サプリメントでテストステロンは増やせるのか

サプリメントだけでテストステロンが増える、とまでは断定できない。市販のサプリメントには「テストステロンブースター」と総称される製品があり、亜鉛やマカなどさまざまな成分が配合されている。ただ、効果の裏付けは成分によって差が大きいのが実情である。
それでも、亜鉛やビタミンDといったテストステロンの産生に関わる栄養素が不足している人が、食事の補助としてサプリメントを活用することには一定の意味があると考えられる。
単一の成分を大量に摂り続けると、かえって体調を崩しかねない。
サプリメントはあくまで補助と位置づけ、食事・運動・睡眠の改善を土台にすることが大切である。
サプリメントを続けても不調が改善しない場合は、テストステロン以外の原因も考えられるため、医療機関で検査を受けたほうがよい。
※参考:国立健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」
※参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
テストステロンを増やす5つのメリット
テストステロンを増やすと、男性更年期の症状対策にとどまらず、心身の幅広い面でメリットが期待できる。主なものは次の5つだ。
- 生活習慣病やがんのリスク低下
- 認知症の予防
- 活力の維持
- 性欲の向上・ED(勃起不全)の改善
- 骨や筋肉の増強
生活習慣病やがんのリスク低下が期待できる
テストステロンには、血管の健康維持や内臓脂肪の蓄積を防ぐ働きがあるとされている。減少すると脂肪がつきやすくなり、肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まる可能性も報告されている。
反対に、テストステロンの値を適切に保つことは、動脈硬化や高血圧といった血管に関わる病気の予防につながると考えられている。免疫機能との関連から、がんの罹患リスクとの関係も研究が進められている分野である。健康寿命を考えるうえでも、無視できないホルモンだ。
※参考:日本内分泌学会「男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)」
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
認知症の予防につながる可能性がある

テストステロンは主に精巣で作られるが、記憶を司る脳の海馬でも作られていることが分かっている。そのため、テストステロンの減少と認知機能の低下には関連があるのではないかと注目されてきた。
近年では、テストステロンがアルツハイマー型認知症のリスクを下げる仕組みについての研究も進んでおり、認知症予防の観点からもテストステロンを維持する意義が期待されている。
この分野は研究段階の知見が多く、確立した予防法とまでは言えない。
日々の運動や睡眠の改善は認知症対策としても推奨されており、テストステロンを増やす生活習慣と重なる部分が大きい。
※参考:九州大学「テストステロンがアルツハイマー型認知症のリスクを低減」(2025年)
活力のある生活を維持しやすくなる
テストステロンは「意欲のホルモン」とも呼ばれ、やる気や前向きな気持ちと深く関わっているとされる。ドーパミンなど、気分を調整する脳内物質の産生に関わっているからだ。
実際、テストステロンが減少した男性では、意欲の低下や気分の落ち込み、集中力の低下といった精神面の症状が現れやすいことが報告されている。
テストステロンが適切に保たれていれば、仕事や趣味に前向きに取り組む活力も維持しやすいと考えられる。年齢を重ねても生き生きと過ごしたいなら、意識して損はないホルモンである。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
性欲の向上やED(勃起不全)の改善が期待できる

テストステロンは性欲や勃起機能と密接に関わるホルモンである。脳の性欲中枢に働きかけるほか、陰茎の血管や海綿体の機能維持にも関与しているとされ、テストステロンが減少すると性欲の低下やED(勃起不全)が起こりやすくなると考えられている。
性欲の減退や勃起力の低下に悩んでいる場合、テストステロンを増やす生活習慣の見直しが改善の一歩となる可能性がある。ただし、EDの原因は血管や神経の病気、心理的要因など多岐にわたるため、症状が続く場合は自己判断せず、医療機関で原因を調べる。
血管・神経・心理面まで含めたEDの原因は、EDになる原因と自力での改善法・主な治療法で整理している。
※参考:日本性機能学会・日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン第3版」(2018年)
骨や筋肉の維持・増強に役立つ

テストステロンは筋肉のタンパク質合成を促し、骨密度の維持にも関わるホルモンである。
テストステロンが減少すると、筋肉量や筋力が落ちやすくなるだけでなく、骨がもろくなって骨折のリスクが高まる可能性も指摘されている。若々しい体型や体力を保つためには、その土台となる骨と筋肉の健康が欠かせない。
筋トレでテストステロンの分泌を促しながら筋肉そのものも鍛えるという好循環を作れれば、加齢による衰えを緩やかにすることが期待できるだろう。
※参考:堀江重郎「男性更年期障害(LOH症候群)」日本内科学会雑誌102巻4号(2013年)
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
テストステロンが減少する原因
増やす方法とあわせて、減らしている原因にも目を向けたい。主な原因は次の4つだ。
- 加齢
- ストレス
- 肥満・睡眠不足・生活習慣病
- 過度の飲酒と喫煙
加齢

テストステロンの分泌量は20〜30代でピークを迎え、以後は加齢とともに緩やかに減少していく。ただし、減り方には大きな個人差があり、高齢になっても若い頃と分泌量がほとんど変わらない人もいれば、急激に減少する人もいる。
女性の更年期が閉経前後の時期に集中するのとは異なり、男性はホルモンが急減する明確なきっかけがないため、40代以降の幅広い年代で不調が現れうる。加齢そのものは避けられないが、生活習慣しだいで減少の度合いを緩やかにできると考えられている。
ストレス

慢性的なストレスは、テストステロンを減らす主な要因に数えられる。テストステロンは精巣で自動的に作られるのではなく、脳からの指令を受けて分泌されている。
強いストレスを受けると、ストレスに対抗するホルモンであるコルチゾールの分泌が増える。その一方で脳から精巣への指令に関わるホルモンの分泌は抑えられ、結果としてテストステロンが作られにくくなるとされている。
責任感が強く真面目な人ほどストレスを溜め込みやすい。休息や気分転換の時間を、意識して確保する。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
肥満・睡眠不足・生活習慣病
肥満や睡眠不足、糖尿病などの生活習慣病も、テストステロンの分泌を減らす要因として報告されている。肥満になると、テストステロンが脂肪組織内で女性ホルモンの一種に変換され、脳からの分泌指令が弱まることがあるとされる。
また、短時間睡眠がテストステロン値の低下を招くことや、睡眠時無呼吸症候群が分泌低下と関連することも知られている。生活習慣病による慢性的な炎症が、ホルモン分泌の司令塔である脳の働きを妨げる点も見落とせない。
※参考:厚生労働省「睡眠対策(健康づくりのための睡眠ガイド2023)」
過度の飲酒と喫煙
過度の飲酒や喫煙も、テストステロンの分泌低下と関連するとされている。
とくに注意したいのが就寝前の飲酒だ。アルコールの分解で睡眠の質が下がり、睡眠中に分泌されるテストステロンが減ってしまう。タバコは血管を収縮させて血流を低下させるため、ホルモンの運搬や性機能の面でもマイナスに働く。飲酒は適量を守って楽しむ範囲にとどめたい。喫煙は本数を減らす、禁煙外来を利用するなど、できるところから減らしていこう。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
※参考:堀江重郎「男性更年期障害(LOH症候群)」日本内科学会雑誌102巻4号(2013年)
テストステロンが減少すると男性更年期(LOH症候群)を招きやすい

テストステロンの減少を放置すると、男性更年期障害(LOH症候群:加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれる状態につながる可能性がある。
男性更年期は40代以降に多くみられるが、テストステロンの減少は年齢を問わず起こり得るため、20〜30代でも無関係ではない。女性の更年期に比べて気づかれにくく、「なんとなく調子が悪い」まま進行してしまうことがある。
男性更年期の主な症状は、次の3つに分類できる。
| 分類 | 主な症状 |
|---|---|
| 身体の変化 | 疲れやすい、筋肉が減ってお腹が出てくる、睡眠の質の低下 |
| 心の変化 | 気分が沈む、イライラする、やる気が出ない |
| 性生活の変化 | 勃起力や性欲の低下 |
これらの症状は「年齢のせい」と片付けられがちだが、実際にはテストステロンの低下が関係している場合がある。複数の症状に心当たりがあるなら、一度、医療機関に相談を。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
※参考:日本内分泌学会「男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)」
※参考:堀江重郎「男性更年期障害(LOH症候群)」日本内科学会雑誌102巻4号(2013年)
テストステロンが低い男性に見られる特徴

テストステロンが低い男性には、体つき・心と行動・性機能の3つの面で複合的な特徴が現れやすいとされる。自分に当てはまるものがないか、セルフチェックの参考にしてほしい。
体つきの特徴
テストステロンが低下すると、筋肉がつきにくく脂肪が蓄積しやすい体質に変化していく。とくにお腹周りに内臓脂肪がつきやすくなり、筋トレや食事制限をしても効果が出にくいと感じることがある。
筋肉量の減少と入れ替わるように、胸や太ももの脂肪が柔らかく女性的なつき方になることもある。そのほか、髭や体毛が薄くなる、骨密度が低下して骨がもろくなりやすいといった変化も、テストステロン低下のサインとして知られている。体型の変化は数年単位でゆっくり進む。数年前の写真と見比べてみると、変化に気づきやすい。
心と行動の特徴
心の面では、何事に対してもやる気や気力が湧かないという変化が代表的である。以前は楽しめていた趣味に興味が持てない、仕事への意欲が続かないといった形で現れることが多い。
イライラしやすくなる、気分が落ち込んで塞ぎ込みやすくなるなど、感情の起伏にも影響が出やすい。集中力や記憶力の低下、抜けない疲労感、睡眠の質の悪化もよくみられる特徴だ。
こうした症状はうつ病と似ているため、精神科で治療を受けても改善せず、後からテストステロンの低下が見つかるケースもあるとされている。
性機能の特徴
性機能の面では、朝の勃起(朝立ち)の減少・消失が分かりやすいサインとされている。朝立ちは心理的な要因の影響を受けにくく、その減少はテストステロンの低下や血管機能の変化を反映している可能性があるためだ。
このほか、性欲そのものが湧かなくなる、勃起力が弱まる、性行為への関心が薄れるといった変化も代表的である。性機能の悩みは人に相談しにくく、一人で抱え込みやすい領域だが、泌尿器科や男性更年期外来では日常的に扱われている相談内容であり、受診をためらう必要はない。気になる変化があるなら、早いほうがよい。
※参考:日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」
テストステロンの増やし方に関するよくある質問
テストステロンの増やし方について、よくある質問と回答を整理した。
まとめ|つらい症状は無理をせず医療機関を受診しよう
テストステロンを増やす方法とメリット、減少する原因や放置した場合のリスクについて情報を整理した。要点は5つだ。
- 運動・食事・睡眠とストレス管理・適正体重の維持・医療機関の受診という5つの方法で増やせる可能性がある
- 大きな筋肉を使う筋トレ、タンパク質・亜鉛・ビタミンDの摂取、7時間前後の睡眠が生活改善の柱となる
- 内臓脂肪とテストステロンは互いに影響し合うため、腹囲85cm未満を目安にした体重管理も対策のうちに入る
- テストステロンを増やすことで、生活習慣病リスクの低下や活力の維持、性機能の改善などが期待できる
- 減少を放置すると男性更年期(LOH症候群)につながる可能性があり、症状が続く場合は検査が望ましい
生活習慣の見直しはテストステロン対策の基本だが、つらい症状が続く場合は無理をせず、泌尿器科や男性更年期外来の医師を頼ってほしい。









